macOSにwebMathematicaをインストールする方法
webwebMathematicaを使うためには,Java,Servletコンテナ,およびwebMathematicaがシステムにインストールされていなければなりません.このガイドでは,macOSにwebwebMathematicaをインストールして実行するステップについてご説明します.
- Javaの設定
- Tomcatの設定
- webMathematicaの設定
- webMathematicaユーザがライセンスファイルにアクセスできるようにする方法
- webwebMathematicaをインストールして設定する方法
Javaの設定
Javaインストーラをダウンロードして実行します.
Tomcatの設定
インストール
- http://tomcat.apache.org/download-80.cgiを開きます.
- tar.gzという形式のインストーラをダウンロードします.
- サーバをインストールしたい場所に移動します.例えば
/usr/local
にインストールしたい場合は以下を実行します.cd /usr/local
- 現在の場所でインストーラを解凍します.
tar -xvzf apache-tomcat-<version>.tar.gz
Tomcatのテスト
- Tomcatサーバを起動するには,Tomcatのインストールディレクトリで以下を実行します.
./bin/startup.sh
- Webブラウザを開き,「localhost:8080」にアクセスします.Tomcatが正しく設定されている場合には,以下と同じようなページが開きます.
- Tomcatサーバを終了するためには,同じディレクトリ内で以下を実行します.
./bin/shutdown.sh
考えられる問題
- コンピュータのファイアウォールがTomcatへのリクエストをブロックしている場合があります.Tomcatはデフォルトでポート8080上で実行されます.Tomcatサーバを実行しているシステム上でtcpパケットが受信できるようにポートが開かれているかどうかを確かめてください.
- OracleのWebサイトからJavaをダウンロードした場合に,TomcatサーバがJavaのインストールを見付けられないことがあります.そのような場合には,システム変数JAVA_HOMEをJavaのインストールディレクトリに設定してください.例えば,Javaが
/usr/local/jdk1.8.0
にインストールされているという場合には,bashコマンドラインで以下を実行,またはこれらのコマンドを.bashrcに追加してください.JAVA_HOME=/Applications/jdk1.8.0 export JAVA_HOME
Tomcatアカウントの作成(推奨)
Tomcatサーバ(通常「tomcat」と呼ばれる)を実行するための専用のユーザアカウントを作成することをお勧めします.このアカウントはTomcatサーバを実行するための承認が必要です.
- アカウントを作成するためには,ユーザを加えます.
- apache-tomcatサーバをインストールした場所の親ディレクトリから以下のコマンドを実行して,Tomcatのインストールディレクトリの所有者を「tomcat」ユーザに変更します.
sudo chown -R tomcat apache-tomcat-<version>
- 新しいアカウントを使って,サーバを起動します.
su tomcat cd apache-tomcat-<version>/bin ./startup.sh
- Webブラウザを開き,「localhost:8080」にアクセスします.ユーザが正しく設定されていたら,以下のTomcatのランディングページが開きます.
Mathematicaの設定
Mathematicaをインストールし,Mathematicaをアクティベートして,生成されたライセンス情報を,使用するマシンで大域的にアクセスできる場所に置きます.
インストール
macOSにMathematicaをインストールする方法の手順に従ってください.
アクティべーション
オンラインまたは手動のアクティべーションを使って,Mathematicaをアクティベートします.
webMathematicaがライセンスファイルにアクセスできるようにする方法
Mathematicaはデフォルトでそのライセンス情報をユーザ固有の場所にあるmathpassファイル内に置きます.使用しているwebMathematicaでライセンス情報にアクセスできるようにするには,mathpassファイルを大域的にアクセス可能なMathematicaのベースディレクトリにコピーして,すべてのアカウントがファイルを読み取れるようにパーミッションを設定します.
- mathpassファイルの場所を調べたい場合には,Mathematicaで以下を評価します.
$PasswordFile
- ベースディレクトリの場所を調べたい場合には,以下を評価します.
$BaseDirectory
例:
In[1]:= $PasswordFile
Out[1]= /Users/<username>/Library/Mathematica/Licensing/mathpass
In[2]:= $BaseDirectory
Out[2]= /Library/Mathematica
これらのフォルダの場所は,以下の手順で必要になります.
- Licensingディレクトリがまだ存在しないという場合もあります.その場合には,以下のコマンドを実行してこのディレクトリを作成します.
sudo mkdir -p /Library/Mathematica/Licensing
- mathpassファイルをベースディレクトリのLicensingディレクトリにコピーします.
sudo cp /Users/<username>/Library/Mathematica/Licensing/mathpass /Library/Mathematica/Licensing/mathpass
- すべてのアカウントについて,mathpassファイルへの読取りアクセスを許可します.
sudo chmod a+r /Library/Mathematica/Licensing/mathpass
webMathematicaをインストールして設定する方法
インストール
- webMathematicaのインストールファイルはユーザポータルからダウンロードして,確実に開けるように解凍してください.
- 解凍したwebMathematicaディレクトリをApache Tomcatサーバのwebappsディレクトリに置きます.ここで
$TOMCAT_INSTALL
はTomcatサーバのインストールディレクトリです.sudo mv webMathematica $TOMCAT_INSTALL/webapps/
- サーバーを実行するためにtomcatユーザを作成した場合は,webMathematicaフォルダの所有者も変更してください.
sudo chown -R tomcat $TOMCAT_INSTALL/webapps/webMathematica
- フォルダを所有しているアカウントからサーバを再起動します.
su tomcat cd $TOMCAT_INSTALL/bin ./shutdown.sh ./startup.sh
テストとトラブルシューティング
webMathematicaパッケージには,webMathematicaの設定のテストに使えるデフォルトページが含まれています.
- ブラウザで「localhost:8080/webMathematica」を指定して,ベースページにアクセスします.
- 最初のテストとして,Hello Worldの例をクリックします.実行時の時間と日付を提供するHello Worldページが表示されます.
- Hello Worldがうまく作動しない場合には,以下を実行してログファイルをチェックします.
less $TOMCAT_INSTALL/logs/webMathematica.log
考えられる問題
ログファイルでエラー....com.wolfram.kerneltools.state.StateMachine [ERROR] Could not find MathLink executable
を探します.このエラーが生じた場合,webMathematicaがMathematicaカーネルの実行ファイルを見付けられなかったことを示しています.このエラーは,Mathematicaを非標準的な場所にインストールした場合,あるいはお使いのwebMathematicaが推奨されるバージョンのMathematicaと一緒に使われていない場合に起ります.例えば,webMathematica 3.5.2はMathematica 12.2に対応する等です.現在サポートされている製品のバージョンと一緒に使うのに推奨されるバージョンはこちらでご覧ください.
正しいバージョンのMathematicaと一緒に使われるようにするには,webMathematicaを設定する必要があります.
- コマンドラインで,
$TOMCAT_INSTALL/webapps/webMathematica/WEB-INF/
に進み,ファイルMSPConfiguration.xmlを見付けます. - テキストエディタでMSPConfiguration.xmlを開き,以下のセクションを見付けます.
<KernelPool> <KernelPoolName>General</KernelPoolName> <URLPattern>/*</URLPattern> </KernelPool>
- このセクションを編集し,以下のように変更します.
<KernelPool> <KernelPoolName>General</KernelPoolName> <KernelExecutable> /Applications/Mathematica.app/Contents/MacOS/MathKernel </KernelExecutable> <URLPattern>/*</URLPattern> </KernelPool>
注意: ここでは,Mathematicaが「Mathematica.app」という名前であると想定しています.異なる名前の場合は,お使いの名前に置き換えてください.
[English]